マッスル株式会社へ認証書を発行
- ISO 13482に基づく身体アシストロボットの認証 -

2016年12月15日
一般財団法人日本品質保証機構

当機構は、2016年12月14日付で、マッスル株式会社(以下、マッスル社)に対してISO 13482※1に基づく認証書を発行し、認証書の授与式を行いました。認証の対象は、Physical assistant robot(身体アシストロボット)です。
本認証は、パーソナルケアロボット(生活支援ロボット)の安全性に関する国際規格ISO 13482に基づいて、当機構がマッスル社の製品である「ROBOHELPER SASUKE」に対して安全性を評価し、認証したものです。

マッスル株式会社玉井博文代表取締役社長(右)と当機構理事長小林憲明
マッスル株式会社 玉井 博文 代表取締役社長(右)と当機構 理事長 小林 憲明

ROBOHELPER SASUKE

当機構のISO13482認証マーク当機構のISO 13482認証マーク

ISO 13482 Robots and robotic devices – Safety requirements for personal care robotsは、パーソナルケアロボット(生活支援ロボット)の安全性に関する唯一の国際規格として2014年に国際標準化機構(ISO)から発行された国際規格です。本規格の対象となる製品は、Physical assistant robot、Mobile servant robot および Person carrier robotの3つのタイプのロボットです。

当機構、国立研究開発法人産業技術総合研究所(AIST)、一般財団法人日本自動車研究所(JARI)らは共同で、同規格の国内審議委員会等において国際標準化提案活動に参加すると共に、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)が実施した「生活支援ロボット実用化プロジェクト」に参画し、生活支援ロボットの認証手法を開発してまいりました。
さらに、2013年度に経済産業省によって開始され、2015年度から国立研究開発法人日本医療研究開発機構(AMED)が実施している「ロボット介護機器開発・導入促進事業」では、経済産業省と厚生労働省が「ロボット技術の介護利用における重点分野」※2として策定した5分野8項目のロボット介護機器の開発・導入支援を行うことにより、要介護者の自立促進や介護従事者の負担軽減を実現し、ロボット介護機器の新たな市場の創出を目指すことを目的として、研究開発を行っています。
本製品「ROBOHELPER SASUKE」は、重点分野のうち移乗介助機器(非装着型)として開発した製品となります。
また、今回の評価・認証では、生活支援ロボット安全検証センター※3における試験も行っており、これまでのプロジェクト成果が活かされています。

開発・製造された生活支援ロボットを市場投入する際に、第三者認証機関である当機構が認証することにより、国際規格による安全要求を満足していることを客観的に証明することができ、利用者などに対する安心と信頼性を高めることができると考えられます。
今後さまざまな生活支援ロボットの開発と利用が予想されるなかで、第三者の立場で製品の安全性を評価する活動に注力してまいります。
当機構による評価・認証にご興味のある方は、下記お問い合わせ先までご連絡ください。

  • ※1 ISO 13482:パーソナルケアロボット(生活支援ロボット)の安全性に関する国際規格。2014年2月に国際規格(IS)として発行された。
  • ※2 「ロボット技術の介護利用における重点分野
  • ※3 生活支援ロボット安全検証センター:2010年12月に国立研究開発法人産業技術総合研究所(AIST)が茨城県つくば市に設立した、世界初となる生活支援ロボットの安全性を評価するセンター。一般財団法人日本自動車研究所(JARI)らと運用している。