JQAの認証取得サポートにて、川崎重工業株式会社が
IEC 61508およびISO 13849のTÜV-NORD認証を取得
‐建機・重機向け電気リモートコントロールユニット‐

2022年11月30日
一般財団法人日本品質保証機構

当機構は、2017年2月23日、TÜV NORD CERT GmbH(本社:ドイツ ハノーバ、CEO:Wolfgang Wielpütz)との戦略的パートナーシップ協定に基づき、お客さまのTÜV-NORD認証取得に向けた対応サポートを実施しております。

このたび、当機構がサポートしております川崎重工業株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長:橋本 康彦)の電気リモートコントロールユニット「ERU2、ERUP1、ERUP2およびERUS1」について、TÜV NORDが国際規格IEC 61508※1およびISO 13849※2に基づいて認証し、10月17日付けで認証書を発行いたしました。

認証対象は、電気リモートコントロールユニット「ERUシリーズ」に使用されるCAN通信仕様※3のもので、ニーズに応じて、ジョイスティック(ERU2)、レバー(ERUS1)、ペダル(ERUP)製品に適用が可能です。今回、機能安全のメカニズムを実装することにより、IEC 61508のSIL2※4、ISO 13849のPLd※5であることが認められました。

  • 認証ロゴマーク
  • 電気ジョイスティック(ERU2)
  • 電気ペダル(ERUP2)

本認証取得により同製品における安全機能の信頼度を客観的に示すことが可能となり、実装される重機・建機においても、その安全性・信頼性を示すエビデンスとして、グローバル市場で幅広く適用範囲が広がることになります。

今後も当機構はTÜV NORD CERT GmbHとの連携による、お客さまの欧州市場展開へのサポートを実施してまいります。

  • ※1 IEC 61508:
    IEC(国際電気標準会議)が制定したコンピュータ・ソフトウェアを含む電気・電子・プログラマブル電子による安全制御システムに関する基本安全規格。
  • ※2 ISO 13849:
    ISO(国際標準化機構)が制定した機械類の安全制御システムに関する基本安全規格。
  • ※3 CAN通信仕様:
    独Bosch社が開発してISO 11898で規格化されたシリアル通信プロトコル。マイクロコントローラーとデバイスが、車両内で相互に通信できるようにする車載ネットワークの標準規格で自動車以外にも産業・航空・医療など、さまざまな現場で利用されている。
  • ※4 SIL2:
    IEC 61508により定められた安全制御機能の信頼性を表すレベルのことで、SIL1~4までの4段階のうちの一つ。単位時間当たりの危険側故障の発生平均確率で定義され、SIL2は1,000万分の1~100万分の1に相当する。SILはSafety Integrity Levelの略。
  • ※5 PLd:
    ISO 13849により定められた安全制御機能の信頼性を表すレベルのことで、PLa~eの5段階のうちの一つ。単位時間当たりの危険側故障の発生平均確率で定義され、PLdは1,000万分の1~100万分の1に相当する。PLはPerformance Levelの略。