一般財団法人日本品質保証機構
- マネジメントシステム部門 企画センター
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2017年12月1日
一般財団法人日本品質保証機構
当機構は、11月10日、真和工業株式会社(本社:愛知県豊田市、取締役社長:小島 洋一郎)松阪工場の航空機部品事業にかかわる品質マネジメントシステムをJIS Q 9100に基づいて認証し、11月28日に登録証の授与式を行いました。
登録活動範囲および関連事業所は次のとおりです。
日本のJIS Q 9100は、米国AS 9100および欧州EN 9100と共に世界標準の航空宇宙・防衛産業に特化した品質マネジメントシステム規格として制定された規格であり、航空宇宙・防衛産業のグローバルな部品調達基準として採用されています。JIS Q 9100の認証を取得することで、IAQG-OASISデータベース※に登録され、航空宇宙・防衛産業においてサプライヤーとして広く認知されます。
※IAQG-OASISデータベース:JIS Q 9100などの9100QMS認証データを一元的に把握・管理するための世界統一のデータベース
同社は、長年の自動車部品事業に加え、2016年に新たに航空機部品事業を開始しました。以前より自動車部品の設計・製造などにおいてISO 9001(品質マネジメントシステム規格)を取得しており、航空機部品事業においても品質に関する取り組みを積極的に推進するために、JIS Q 9100に基づく品質マネジメントシステムを構築し、認証取得に至りました。
2018年8月に創立50周年を迎える当社は、長年自動車産業に携わってまいりましたが、縁あって関係官庁さまからのご紹介があったこと、当社の強みである生産管理やものづくり力、改善力について航空機産業のお客さまより評価をいただいたことから、航空機産業に参入することになりました。そこで、航空宇宙・防衛産業に特化した品質マネジメントシステム規格であるJIS Q 9100の認証取得を決意いたしました。
航空機産業への参入を検討し始めた2014年当時は、環境マネジメントシステム規格であるISO 14001のみの登録でした。参入スケジュールの都合上、品質マネジメントシステム規格であるISO 9001の認証取得、顧客の要求事項に基づく品質マネジメントシステムの構築およびJIS Q 9100の認証取得は、1年ごとに進めなければならず、非常に苦労いたしました。
しかしながら、自動車産業で培ったスケジュール管理の手法を使い、また、親会社、お客さま、監督官庁さまからのご支援もあり、無事、このたびのJIS Q 9100の登録にまで至りました。
現在、お客さまのクラスター構想に基づいて三重県松阪市にて事業を開始していますが、何分初めての業界であり、開始当初は業界の常識が何かを理解していない状況でした。今回の導入によって、航空機事業特有のきめ細かな検査要求などを、組織全体で勉強し理解を深めながら、航空機事業用マニュアルおよび二次文書に盛り込むことができました。今後日本で発展して、基幹産業として育っていく航空機産業の一翼を担うために、自動車産業で培った強みを活かし、世界での競争に打ち勝つ画期的なシステム構築に邁進したいと思っています。
JQAの審査員には、頭から規格がどうのではなく、当社の仕事のやり方をよく聞いていただき、的確なご指摘をいただきました。
至らない点を理解しながら認識できたことは、航空機事業を始めて間もない当社には大変ありがたく感謝しています。