ISO 22301認証取得の株式会社アワハウスに登録証を授与
― 介護事業者として初の認証取得 ―

2017年7月3日
一般財団法人日本品質保証機構

当機構は、6月9日、株式会社アワハウス(所在地:大阪府大阪市、代表取締役:前田 一成、以下アワハウス社)の事業継続マネジメントシステムをISO 22301:2012に基づいて認証し、6月23日に登録証の授与式を行いました。国内の介護事業者で初めての認証取得です。

※認定機関(JIPDEC)の認証取得組織検索(公表全88組織 、2017年6月28日時点)より

<登録活動範囲>
  1. 訪問介護事業
  2. 居宅介護支援事業
  3. 上記に関するシステム開発事業

株式会社アワハウス 前田 一成代表取締役(左)と当機構理事 福井 安広株式会社アワハウス 前田 一成代表取締役(左)と当機構理事 福井 安広

ISO 22301は、地震や火災、ITシステム障害や金融危機、取引先の倒産、あるいは新型インフルエンザの感染爆発といった、事業継続に対する潜在的な脅威に備えて、効率的かつ効果的な対策・対応を行うための事業継続マネジメントシステム(BCMS)の国際規格です。

株式会社アワハウス 取締役部長 横田 康成 様のコメント

ISO 22301導入の経緯

今年創業25周年を迎える当社は、1995年の兵庫県南部地震を大阪で身近なものとして経験しており、東日本大震災以前より、災害時等における対応についてのマニュアルが必要と考えてきました。
あらゆる局面で「システマチックな組織作り」を目指す当社にとって、ISO 22301の認証取得は国際基準に則ったBCMSに絶好の機会になると考え、導入を決意しました。

導入にあたっての工夫や苦労

訪問介護という事業形態に合わせたマニュアルの作成と社内周知に苦労しました。
従業員の大半が非常勤の登録スタッフであること、勤務形態は直行直帰が中心であること、勤務地は個々の利用者宅、あるいは外出先など利用者の数だけ存在すること、さらにサービスの提供時間は24時間が対象であることから、場所や環境を想定した対応が困難といえます。

これらの課題については、当社が自社開発しているクラウド型スケジュール管理システムを充実させ、活用することにより、ある程度の対応ができる環境にしました。通信可能な環境下では、非常時に出社せずとも最低限の管理、指示が任意の場所で可能となります。また従業員の安否状況も付属する機能にて把握管理できます。新入従業員についても、このシステムで常に最新の情報を周知させることができます。

導入による成果

BCMSの導入によって、非常時における対応システムの構築はもちろんのこと、PDCAの考え方に基づく業務の改善や、職員一人一人の意識向上の実現を目指しています。また、今後介護業界全体にBCMSの取り組みが広がっていくきっかけとなることを期待しています。