一般財団法人日本品質保証機構
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2020年3月30日
一般財団法人日本品質保証機構
当機構は、企業主導型保育所※1であるトータス保育園 足立区南花畑(運営:株式会社チャイルドケアサポート)に対し、「東京都福祉サービス第三者評価※2」に基づく評価を実施し、受審証を発行いたしました。
昨年度より、企業主導型保育所を含む「認可外保育施設」は東京都福祉サービス第三者評価の対象になり、認可保育所や認定こども園等とともに本制度の受審が推進されています。
企業主導型保育所における第三者評価の実施および受審証の発行は当機構として初めてです。
当機構は、本制度に基づく評価実施を通じ、サービスの質の向上に向けた事業者の取り組みを促すことで利用者本位の福祉の実現に貢献してまいります。
併せて、同保育園運営法人の代表で、「企業主導型保育連盟」の代表理事も務める前嶋 修氏が、認可外保育施設(企業主導型保育)との連携や保育サービスの質の向上を目指した取り組みについても紹介いたします。
現時点で何ができていて、何ができていないのかが明確になりました。また利用者や職員からの評価がどこにあるのかがわかり、反省点や改善点だけでなく、励ましや高評価も聞くことができて、今後のモチベーションとなりました。さらに文書化することで園の思いが職員に伝えやすくなり、管理者はどのような園を作っていきたいかを考えることができました。
普段は直接聞くことができない利用者や職員の評価がわかりました。また、事前訪問の中でスケジュール調整や内容説明などにも丁寧に対応してくださり、評価においては園の良い面を引き出していただけました。実施できていない項目については、なぜそれが必要なのかを説明していただけたことで、今後の保育園の方向性も見えてきました。日々の中で評価されることが少ない保育という仕事で評価を受けることで、日頃行っていることに自信が持てました。
初めて第三者評価を受けて我々が目指している方向は間違っていないと思うことができたので、今後はさらに職員との情報共有や保護者の方とのかかわりを深めていきたいと思います。保育はもちろん、保育に関連した支援事業にも力を入れていくため、今回の指摘箇所や不足部分は早く改善案を作成し、思いを明文化することで計画をもって着実に行っていきたいと思います。
■トータス保育園 足立区南花畑
2018年5月開設。トータスを反対から読むとスタートに。
保育園生活は子どもたちや保護者の方にとって新たな生活の第一歩。
亀のようにゆっくりした一歩でも力強く歩み出すスタート地点として、挨拶や食事といった日常生活の「当たり前」にこだわった保育を実施している。
2016年から新たな取り組みとしてスタートした「企業主導型保育事業」は、2019年3月末時点で全国約3,700もの施設が開園しました。企業主導型保育事業は、一般的な認可と違い自治体が管理しているのではなく、児童育成協会が全てを管理していますが、全国にある「企業主導型保育所」をくまなく管理することに限界が来ているように感じています。そのため、残念ながら不正を行う事業者もあり逮捕者も出ました。今後は待機児童解消のために施設を増やすことのみならず、質の担保をどのように整備していくのかが課題だと思います。
先に述べたような懸念事項がある中、2019年1月に「企業主導型保育連盟」を発足(称号変更前:ナーサリーラボ)させ、活動を開始しました。
発足のきっかけは、自助努力で企業主導型保育事業の質を高めたい、自らの施設の質を高めたい、という趣旨に賛同してくれる施設を募り連携していこうという思いです。現在までに、内閣府に3度意見書を提出し、また自らが企画・運営する勉強会などを定期的に開催しています。
当法人の取り組み・活動をより多くの施設に知ってもらい、さらに仲間を募りたいと思っています。とはいえ、会員を増やすことが当法人の目的ではないため、現在の会員の方たちにとって、より意味のある勉強会や意見書の提出を続けていきたいと考えています。
最終的には、企業主導型保育連盟に加入している施設は、一定の質が担保されていると認められるような団体を目指していきたいと思います。
■一般社団法人 企業主導型保育連盟
企業主導型保育事業者を中心とし、関係各所との連携強化、認可外保育施設の連携、保育施設と保育士の質の向上を目的として設立された法人。会員自らが自身のスキルを高め、また会員同士が協力し合ってさらなる質の向上を目指している。