JQA

Satsuki Mayuzumi
Satsuki Mayuzumi2020年 入構 計量計測センター 計量計測部 幾何計測課

長さが正しいかを
測るなんて、
簡単なことだと
思っていた。

就職活動をはじめたころは、文房具や化粧品、印刷など身近なもので人の生活を豊かにする仕事に携わりたいと考えていました。でも、もっと自分に合う仕事があるかもしれない。そう思っていたときに、計測業界のことを知りました。入構の理由は、コツコツと業務を行って周りを支えるところが私に向いていると感じたからです。そして、今はノギスやマイクロメータなどの長さを測る計測器の値が、標準器の値からどの程度ズレているのかを明らかにする校正業務を担当しています。配属直後は、正直この仕事について「長さを測ればいいんでしょ」くらいに考えていました。しかし、実際にやってみると、これが難しくて面白い。温度から受ける影響が想像以上に大きく、20℃に管理された試験室の室温が1℃変化したり、手で触れる時間が長く計測器を温めてしまっただけでも、結果は変わってしまう。また、検証の際に計測器に対してどのくらいの力をかけて手で押さえているか、値の目盛りをどの位置から見るかによっても結果が変わる。つまり、校正を行う人によって数値が異なってしまうおそれがあるのです。そのため、熟練の先輩の値と自身の値に差があれば、なぜなのかを考えて改善を繰り返すことで校正技術を磨いています。

海外でも目の前でも
私の校正が、
ものづくりに
貢献し続けている。

検証後の結果は、最終的に校正証明書としてまとめるのですが、英文での作成を依頼されることもあります。JQAが発行するA2LAやJCSSなどの認定ロゴ入り校正証明書は世界中で通用するからです。校正した計測器が海外のものづくりの現場でも使われていることを想像すると、改めて社会への貢献度の高さを実感します。また、お客さまの工場などへ訪問して計測器の検証を行う出張校正は、特にやりがいを感じられる仕事です。ものづくりの現場に校正用のブースを作っていただくので、計測器がどのように役に立っているのかを直接見ることができるからです。「正確に校正しないと、このお客さまたちを困らせてしまう」と責任を感じながら、緊張感を持って挑んでいます。そんな私の今後の目標は、まず長さに関する数多くの計測器の校正を極めること。科学技術の進歩によって新しい計測器が開発されるなかで、今JQAとして認定できる品目を増やすプロジェクトにも参加しています。そして、長さを極めたら、その他の分野も奥が深くて面白そうなので、ぜひ挑戦してみたい。より多くのお客さまとこれからの産業界をコツコツと支えていきたいと考えています。
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