この細かさと丁寧さ、そして正確さが求められる化学試験。私は、基本的な建設材料については知識がありましたが化学については高校以来、専門的に学んでこなかったため、最初はかなり苦戦しました。さまざまな薬品や実験器具の取り扱いだけでなく、コミュニケーションに必要となる化学用語にも慣れていなかったのです。正直、分からないことが多く、このままではダメだと思って化学の教科書を探したくらいでした。でも、先輩に教えてもらいながら自分でも一から学び直し、一度行った試験は次から一人でできるように詳細をメモにまとめることで、任される試験も増えてきました。そのなかでやりがいを感じるのは、やはりコンクリートコアの試験。ある街の小さな橋から日本の大動脈と言われるような高速道路まで、本当に数多くのインフラの劣化調査に対して試験を行うので、常に社会への貢献を実感できています。そして、この仕事に携わる上で今後の目標は、まず目の前のことをどんどん吸収し、知識を深めて化学試験のプロフェッショナルになること。次に高い視座を持って目の前の試験だけでなく、お客さまや社会について深く考えながら価値を提供できる人になりたい。そう考えています。