JQA

Yumika Yoshino
吉野 由美香2016年 入構 中部試験センター 建材試験課

化学と建設材料に
関係があるとは、
知らなかった。

ビルを建てる、道をつくる、橋を架ける。街をつくるには、鋼やコンクリートなどの建設材料が必要です。しかし、この材料の強度が足りず、台風や地震などの災害により建物が壊れてしまったら、日々の生活に支障が出ます。さらには、命さえも失ってしまう危険性があります。そのため、建設材料はJIS規格で、引っ張ったとき、潰したときの強度や、成分の基準が決められ、品質が保たれているのです。この品質のチェックを行うのも、JQAの事業のひとつ。申し込みのあったお客さまに建設材料を提出してもらい試験を行っています。このなかで私が担当しているのは、コンクリート。主に原料となる砂や砂利などの骨材や水の試験と、完成後の建物から、くり抜いたコンクリートコアの化学試験を任されています。実は入構するまで、建設材料への興味も、知識も全くありませんでした。そのため、ずっと化学を専攻してきた私にとって、「まったく分野の違う仕事に配属されてしまった」と思っていたほど。しかし、専門用語を覚えて、建築関係の本を繰り返し読み、先輩に教えてもらうことで化学試験の重要さが分かってきた今は、とても魅力的な仕事だと感じています。

原料だけでなく、
使われている
コンクリートも分析。

では実際に、どのようなことを調べているのか。例えば、原料の砂や砂利などの骨材については、そのなかに含まれるシリカの量を分析します。シリカが多いと、水と混ざったときに周りのアルカリ性の物質と反応を起こして、アルカリシリカゲルができます。すると水をたくさん吸収してしまい、完成したコンクリートが膨張。その結果、ヒビが入りやすく、劣化しやすくなるのです。また、混ぜる水に塩分が多すぎるとコンクリート自体の強度が足りなくなるだけでなく、中身の鉄筋を錆びさせてしまって劣化が早くなります。そのため、JIS規格にもシリカや塩分の量が定められており、基準内に入っているかを、さまざまな薬品を使って分析しているのです。そして完成後の建物から、くり抜いたコンクリートコアは、実際に風雨などにさらされたなかで、成分にどんな変化が起きているのかを分析し、強度をチェック。このコアには使われていた場所が書いてあるので、誰もが知る建物や橋梁、高速道路であることも多く、いつも自分の仕事が社会へ与えている影響の大きさを実感しながら試験をしています。
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