当機構では、食品安全・環境保全・労働安全等の持続可能性を確保しながら農産物の生産を行うための取り組みとなる、GAP(Good Agricultural Practice:農業生産工程管理)の国際基準であるASIAGAP認証サービスを提供しております。
家族経営で茶農業を続ける「中井農園」様は、2020年にASIAGAPを取得しました。ASIAGAPへの取り組み内容や、2020年の初回審査、2021年の維持審査を受審されたことによる変化についてご紹介します。
800年前から続く京都府最大の茶産地である和束町で3代目の茶農家を営んでおります。
安心してお茶を楽しんでいただけるよう、7年前から有機栽培に取り組み、現在、約5ha全ての圃場で有機栽培をしています。お茶農家で生まれ育ち、和束町を離れた時期もありましたが、なくしてはいけない重要な産業だと思い15年前に家業を継ぐ決心をしました。
「宇治茶GAP」という京都府のGAPにすでに取り組んでいましたが、取引先からの要望がありASIAGAPを取得しようと思いました。
「やらないといけない」と思っているところを指摘していただくことによって「やらなければならない」になり、行動のきっかけになりました。 また、工場が稼働している時に受審することで、実際の作業に即した審査が受けられ、第三者目線で気付いていただけることが多々あり、審査の有効性を感じています。
「安心・安全」を以前よりも気にするようになりました。異物混入防止だけでなく、ゾーニングや取り扱う資材にも気を配るようになり、危険な作業を行う際には何がリスクか、どう行動すべきか、など思考や行動にも影響がありました。「管理」することにより「安心・安全」につながると実感しているので、ぜひどの生産者にもGAPを取得してほしいと考えるようになりました。
ASIAGAPは国際基準でもあるので、輸出に挑戦していきたいと思います。今は、ASIAGAPだけでなく、GLOBALG.A.P.にも興味があります。
また、有機緑茶の認知度を上げるために、モデル生産者となれるよう管理体制を強化し、「安心・安全」なお茶を「安定的」に生産していきたいと思っています。
当機構ではASIAGAPとともに、GLOBALG.A.P.の審査サービスもご提供しております。 マネジメントシステム審査で培った審査経験をもとに、生産者さまの組織力向上とともに、 認証を通して取引組織の増加、海外への輸出に寄与してまいります。