私たちが生活する空間には、さまざまな電気、電子機器があふれています。これらの機器から放出される電磁波が他の機器に影響を与え、誤作動するなどの問題が起きています。例えば、航空機内や病院などで携帯電話が使用禁止となっているのは、携帯電話による機器の誤作動を回避するための措置です。このように電磁波による影響を軽減するために世界各国で各種の規制が設けられています。
同様に、自動車にもさまざまな電子部品が組み込まれており、これらが誤作動すると事故につながる可能性があります。そのため、自動車メーカー各社も安全性を確保するために必要となるEMC試験の規格を設けています。
当機構は、ILAC・MRAに加盟する認定機関よりISO/IEC 17025※に基づく試験所として認定されており、国際的に信頼性の高い試験所として、各種EMC試験を行っています。
※ISO/IEC 17025:試験及び校正を行う試験所の能力に関する一般要求事項
車載機器EMC試験に精通する当機構のエキスパートによる規制・規格の解説をはじめ、当機構のサービスを紹介するお役立ち資料を公開しています。車載機器の設計・開発・評価のエンジニアの方や品質保証のご担当者におすすめです。資料はすべて無料でダウンロードしていただけます。
ご希望により、土日・祝祭日の試験にも対応いたしますので、お気軽にご相談ください。
施設の予約状況や、動画での設備案内をご確認いただけます。
※各センター・試験所欄をクリックするとサービス詳細をご覧になれます。
試験項目 | 試験周波数 | 対応仕様 | 参照試験方法など |
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放射エミッション測定 | 0.1 - 6000 MHz | CISPR 25 Class 5 相当 |
CISPR 25/ 各メーカー規格等 |
20 Hz - 200 kHz | 13.3cm Loop | MIL-STD 461 E | |
伝導エミッション測定 (電圧法・AMN使用) |
0.1 - 150 MHz | CISPR 25 Class 5 相当 |
CISPR 25/ 各メーカー規格等 |
伝導エミッション測定 (電流プローブ法) |
0.02 - 1000 MHz | CISPR 25 Class 5 相当 |
CISPR 25/ 各メーカー規格等 |
過渡エミッション測定 | - | Slow/Fast | ISO 7637-2 |
試験項目 | 試験周波数 | 対応仕様 | 参照試験方法など |
---|---|---|---|
アンテナ放射法 (ALSE法) |
200 - 4000 MHz (6000* MHz) |
200 V/m Max. | ISO 11452-2 |
1200 - 1400 MHz 2700 - 3100 MHz |
600 V/m Max. | ||
TEMセル法 | 1 - 400 MHz | 200 V/m Max. | ISO 11452-3 |
DUT高:30cm Max. | |||
バルクカレント注入法 (BCI法) |
0.1 - 2000 MHz | 200 mA Max. | ISO 11452-4 |
トリプレート法 | 0.01 - 1000 MHz | 250 V/m Max. | SAE J1113-25 |
低周波磁界試験 | DC, 15 Hz - 150 kHz | 3000 A/m Max.(DC), 1000 A/m Max.(AC) |
ISO 11452-8 |
可搬型送信機/ アンテナ近接試験 |
28 MHz – 6000 MHz | 20 W Max. (Net Power) |
ISO 11452-9 |
リバブレーションチャンバー法 | 200 – 6000 MHz | 200 V/m Max. | ISO 11452-11 |
1200 - 1400 MHz 2700 - 3100 MHz |
300 V/m Max. (600* V/m Max.) |
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静電気試験 | - | 30 kV Max. | ISO 10605 |
過渡イミュニティ試験 | - | Pulse 1, 2a/2b, 3a/3b, 4 ,5a/5b |
ISO 7637-2/-3 |
雷サージ試験 (EV系) | - | ±15 kV Max. | IEC 61000-4-5 |
(その他、自動車メーカー規格など、上記に記載のない試験につきましては、お近くの事業所へお問い合わせください。)
人体ばく露試験(ICNIRP 1998、ICNIRP 2010 準拠)
自動車がさらされる実際の電磁環境に近い状態を再現できると言われている「リバブレーションチャンバー(Reverberation Chamber:RVC)」は、近年、開発が進んでいる自動運転やコネクテッド技術の普及により起こりうる、電波ノイズが市場で氾濫する走行環境をより正確に模擬する試験方法としても注目されています。
当機構では、今後の需要拡大を見据え、安全電磁センターと中部試験センターにリバブレーションチャンバーを導入しています。
チャンバー内部で電磁波を放射した状態から、攪拌機(スターラ)を回転させることで、広い試験領域において、均一性の高い電界を発生させることができます。
安全電磁センターの試験システムの概要について、動画でご紹介しています。
Eマーク認証とは、国連の“車両などの型式認可相互承認協定(1958 agreement)”に基づく相互承認制度で、この制度に参加している国へ自動車を出荷する際には必須な認証です。自動車だけでなく、車両および車両に搭載される電子装置を各国へ出荷される場合にも、Eマーク認証取得が必要となります。Eマークには認可した機関の国番号が付加されます。
当機構は、以下のEマーク認証に関するサービスを提供しています。