情報誌 ISO NETWORK Vol.27

特集 ISO 9001、ISO 14001 2015年版発行 第四部 ISO 9001、ISO 14001移行情報

2015年版のISO 9001、ISO 14001への移行手続きについて

2008年版のISO 9001と2004年版のISO 14001の認証は、移行期間が終わる2018年9月14日以降はどうなりますか。

移行期間が終わる2018年9月14日をもって、2008年版のISO 9001と2004年版のISO 14001の規格が失効します。また、同時に2008年版のISO 9001、2004年版のISO 14001の規格による認証も無効になります。

定期審査で2015年版に移行する場合、登録証の有効期限は移行が完了してから3年間になりますか。また、登録証の番号は変わりますか。

定期審査で2015年版への移行審査を受けても登録証の有効期限は変わらず、それまでの有効期限が引き継がれます。登録証の番号も変わりません。ただし、認証の適用規格が2015年版になりますので、登録証は適用規格が2015年版になったものへ差替えが必要です。

移行審査の時期を、定期審査または更新審査の時期に合わせず、別の時期に単独で設定することはできますか。

審査準備など組織の負担が少ないため、JQAは定期審査または更新審査に合わせて、移行審査を受けるようお勧めしています。しかし、定期審査または更新審査に合わせず、移行期間内に単独で受けることもできます。

2015年版のシステムの運用を開始したら、新旧2規格を運用する負担を避けるために、運用期間が短くても最初の定期審査あるいは更新審査に合わせて移行審査を受けるようにと思いますが、不安です。短期間の運用に対して、臨時の内部監査、マネジメントレビューを行う場合、必ず(最低限)行っておくべき内容はどのようなものでしょうか。

移行審査受審の準備全般については、JQAが規格改定特設サイト等でご案内している移行の12ステップを参考にして準備をしていただくことを推奨します。
内部監査およびマネジメントレビューは、2015年版の要求事項を満たした内容であることが必要です。内部監査では、臨時で実施する場合でも、ISO 9001:2015の項番9.2(内部監査)の要求事項に従って実施します。特に①監査基準に2015年版を使うこと、②2015年版を監査できる監査員を選定することに注意してください。マネジメントレビューは項番9.3.2(マネジメントレビューへのインプット)の各インプットの事項について、2015年版での運用実績でなければならないわけではありません。2008年版で運用されている実績をインプットとしてレビューしていただいて、次に向けたアウトプットを項番9.3.3(マネジメントレビューからのアウトプット)に基づき決定していただければ、それを審査します。