東海3県を中心に、建材、鋼材、自動車部品をはじめとする一般貨物の運送を手がける岩田運輸株式会社は、自社の道路交通安全の取り組みを見直し、安全の取り組みをかたちにすることを目的にISO 39001を導入した。同社の代表取締役の岩田 昌典氏に、ISO 39001導入の背景やマネジメントシステム構築の経緯、今後の展開についてうかがった。
事業のなかで道路交通安全の占める位置づけをお聞かせください。また、これまでの交通安全対策はどのようなものでしょうか。
安全第一という認識はもっていたものの、体系的な活動にはなっていませんでした。
ISO 39001の認証取得のきっかけ、目的をお聞かせください。
運送業は具体的なものを提供しているわけではないので、安全の取り組みをかたちにしたいと考えました。
キックオフから認証取得までの流れを教えてください。
2012年9月にキックオフしました。審査を通じて具体的な改善点が指摘されたので、明確な目標をもって取り組むことができました。
マネジメントシステムの構築・運営体制をご紹介ください。
運送業に特化している営業所と、それを管理する本社を対象にシステム構築を行いました。
RTS方針、RTS目標、RTS詳細目標をお聞かせください。
運送業は人が亡くなることのある仕事です。RTS方針には、「被害者にも加害者にもならない」ことを盛り込みました。
ISO 39001の取り組みで苦労した点や工夫したポイントをあげてください。
長い間に習慣化してしまったことを改善するために、覚悟をもって、管理者、ドライバーへの啓発を続けました。
従業員に道路交通安全の取り組みを定着させる活動をご紹介ください。
ISO 39001認証取得範囲以外の営業所でも、同様の仕組みで活動を進めています。
ISO 39001導入によって、これまで得た成果をご紹介ください。
運転者と管理者のコミュニケーションが強化され、真剣に意見をぶつけ合う機会が増えました。
今後の取り組みの目標や展開をお聞かせください。
現状はトップダウンで進めていますが、もっと現場からの声が上がってくるようにしたいと考えています。