情報誌 ISO NETWORK Vol.20
グローバルな地球環境問題への対応が迫られる時代にあって、環境マネジメントシステムはどのような変貌を遂げようとしているのか。また、企業や組織はこれらの規格を時代に即して、どのように取り入れ、活用できるのか。ISO 14001を中心とする環境マネジメントシステムの可能性と今後の活用について、ISO/TC 207/SC 1の日本代表委員として規格づくりに関与してきた寺田 博氏と、JQAの穂高 志郎が語り合った。
変化の年を迎えた環境マネジメントシステム
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今年は環境マネジメントシステムにとってどのような年になるとお考えでしょうか。
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ISO 50001は、委員会は別ですが、まさに側面ベースの規格ですね。
担当 TC/SC |
規格番号 | JIS規格名称 /ISO規格名称 |
発行状況 | JIS化状況 | 備考 |
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TC 207 /SC 1 |
ISO 14001 :2004 |
環境マネジメントシステム - 要求事項及び利用の手引 | 2004-11-15 | JIS Q 14001 :2004 |
2008年 “確認” |
ISO 14004 :2004 |
環境マネジメントシステム - 原則、システム及び支援技法の一般指針 | 2004-11-15 | JIS Q 14004 :2004 |
2008年 “確認” |
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ISO 14005 | 環境マネジメントシステム - 段階的適用の指針 | DIS段階 | 2010年 発行予定 |
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ISO 14006 | 環境マネジメントシステム - エコデザインの指針 | CD段階 | 2012年 発行予定 |
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TC 207 /WG4 |
ISO 14063 :2006 |
環境コミュニケーション | 2006-08-01 | JIS Q 14063 :2007 |
定期 見直し中 |
TC 207 /WG8 |
ISO 14051 | マテリアルフローコスト会計 - 一般枠組み | CD段階 | 2011年 発行予定 |
- ※DIS: Draft International Standard(国際規格案)、CD: Committee Draft(委員会原案)
(出典) 日本規格協会ホームページ
ISO 14001の改訂始まる
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環境マネジメントシステムは、さまざまな社会的なニーズを背景に変わるなかで、どのような方向性や可能性を持つのでしょうか。
環境マネジメントシステムの活用へ向けて
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JQAではISO 14001の認証組織を対象に、ISO 14001を活用したGHG(温室効果ガス)排出量の検証サービスを提供しています。今後もこのような組み合わせ審査を提供するのでしょうか。
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ISO 14001のマネジメントシステムを取り入れている企業・組織の皆さまへひとことずつお願いします。
寺田 博(てらだ ひろし)氏
1934年 静岡県に生まれる。1960年 名古屋工業大学工学部機械工学科卒業。株式会社日立製作所入社、日立研究所配属。1967年 バブコック日立株式会社呉研究所転属。1983年 豊橋技術科学大学客員教授。1991年 日本電機工業会地球環境室長。1994年 日本規格協会参与。1997年 株式会社イーエムエスジャパン設立社長。1998年 東京農工大学講師。2004年 JIA-QAセンターシニアアドバイザー。2005年IMSコンサルティング株式会社取締役顧問、ISO/TC 207/SC 1およびISO/PC 242日本代表委員。